盗聴器・盗撮器とは
テープレコーダー、デジタル録音機、ビデオカメラなど、いわゆる録音機と言われる物を、タイマー、音声、センサーなどで自動録音にして、話された内容などを後で盗み聞きすることが出来る物。携帯電話を自動応答にし、着信音を消し、その他の設定をすることで、他の場所から様子を聞くことが出来る方法。その他に、コンクリートマイクや望遠集音マイクなどを使用する場合もあります。
一般の方々は、盗聴器というと小さいマッチ箱の様な物を想像するかもしれませんが、盗聴器と思われない物も盗聴器として
使用されます。
どの盗聴器、盗撮器にも言える事ですが、一般的に売られている盗聴器、盗撮器は最大でも100m、市街地などでは30~50m程度しか電波を飛ばせません。その為、盗聴器を仕掛けた人物は、盗聴したい時には、その盗聴器付近まで近寄らないと聞けないと言う事です。過去の例を見ると、その殆どが車両を使い、近所に停めて車内で聞いている(又は録音している)場合が多いです。
コンセント型
壁のコンセント・三角タップ型。(電源が絶えず供給されますので半永久的に送信されます)
※UHFコンセント型盗聴器
家庭内内蔵型
コンセント等のAC100Vの線にワニクリップで直接つなぎます。実際にはコンセントの中(壁の中に)隠されてしまうので取り付けられている事自体、全く気が付きません。電源が常に供給され、故障等が無い限り半永久的に送信します。
※UHF盗聴器 クリップ型AC100V電源供給タイプ
電卓・リモコン・ボールペン型・リモコンキー
計算機やテレビのリモコンなど。ボタン型の電池から電源を供給する為に数時間から~2、3日程しか持ちません。但し、カモフラージュされているので、それが盗聴器、盗撮器だと気が付きません。
UHF会話用発信機
電池で電源を供給するタイプでカモフラージュもされておりません。その為に場所を選ばずに設置出来ます。大きい電池を入れられるので2~3週間程盗聴し続けます。
※UHF盗聴器
飾り内蔵型
置物や飾り物、AC100Vの電源を取る置時計など。コンセントを差した途端に中に仕込まれた盗聴器に電源が入り、音声の送信を始めます。
※UHF盗聴器置時計タイプ
固定電話
建物内の電話線に直接取り付けるタイプや電話の線を挿すモジェラー分岐コネクト型等が有ります。(電源が有りますので半永久的に送信します)特にモジェラータイプは受話器を上げないと電源が入らないので普段は送信しておりません。その為、気付かない事が多いです。但し、携帯電話が主流の昨今では、使用される事が少なくなっていると思われます。
コンクリートマイク
数十センチのコンクリート壁を通して音を拾えるの代物で、本来の使用目的は水道管や壁に埋設されている配管の点検に使います。その為、自宅又はアパート等の外壁に取付けると部屋の中の音が全て聞かれてしまいます。昨今のコンクリートマイクは、音を電波で飛ばすタイプも有るので注意が必要です。
※UHF無線式コンクリートマイク
コードレス電話
これ自体は盗聴器ではありませんが、子機と親機を繋いでいるのは電波である為、広帯域受信機で聞くことができてしまいます。
メーカーは対策として秘話装置付きとして出荷していますが、受信機側も対策されています。
特に古いタイプですと、アナログ電波で飛ばしているだけなので、受信機が有れば誰でも傍受出来ます。
子機の使用を辞めましょう。
発光ダイオード
電気製品のパイロットランプや懐中電灯の豆電球の代わりに使われている物です。
1秒間に数千回の点滅を繰り返している物で、情報伝達で身近なのはテレビのリモコンです。
通信距離については障害物があれば役に立ちませんが、発光ダイオードが発する光は赤外線ですから目では見えませんし、
電波を発しませんから発見器も反応しません。目に見える向かいのマンションなどでは危険な盗聴器です。
(但し、現在は実用化されておりません)
無線LAN
これもコードレス電話と同じで盗聴器ではありませんが、無線には変わりはなく、障害物を通り抜け数十メートルも飛んでいます。
電波ですのでアンテナを用意すれば受信できます。
セキュリティ対策の設定をしていなければ、「私のパソコンの中をどうぞ見てください」と言っているようなものなのです。
ベビーモニター
お母さんが別室にいる赤ちゃんの様子を聞く物です。受信機を持って家の近くまで行けば家族の会話は筒抜けです。
内容によっては恐喝のネタや空き巣のきっかけになりかねません。障害物がないところならば、100メートルも電波は飛んでいます。
リサイクル品
リサイクル店が増えています。安くて良い物もいっぱい有ります。ですが、電源を必要な物は注意が必要です。
電化製品は全て盗聴器・盗撮器を仕掛けられます。
元々の持ち主は盗聴器が仕掛けられているとは知らず、店もそんなことは知らず(修理が必要であれば分解しますので気が付くかも しれませんが)販売し、あなたの元に渡るのです。
機械を仕掛けた人間は、あなたの元に行ったりはしませんから良いのですが、問題は盗聴マニアと言われる人達です。
彼らは絶えず電波を追い求めて受信機を作動させ、電波が引っかかるのを待ち、一度引っかかれば発信源をじっくりと探すのです。
携帯電話(デジタル盗聴器)
電波発信式盗聴器の欠点は100メートル以内まで接近しなければ聞けないという事です。
それを解決したのが(しなくても良かったのですが)、携帯電話なのです。
盗聴したい先に設定をした携帯電話を隠して置き、後は聞きたい時に電話をするだけです。
音も光も発せずに目を覚ました携帯電話は盗聴を開始、部屋の物音会話は筒抜けになるのです。
しかも、携帯電話が使えるところならどんなに離れていても聞けるのです。
このように盗聴と一口に言っても多種多様な方法があり、恐ろしいことにそれは日々進化して、私たちのプライバシーを虎視眈々と狙っているのです。